食糧もいっぱい溜め込んだし『シマリス』にとって、そろそろ『冬眠』の時期になりますね。
サツキさんそうですね!!野生のシマリスもそうですが、飼育下でも気温が10℃以下になると「冬眠」をしてしまいます。
メイ先輩もやっぱり冬眠するんですか。暖かい家に居たら冬眠しなくても良いと思っていました。
シマリスは飼育下でも室内温度が低ければ「冬眠」をしてしまう動物です。冬眠をすることは別に悪いことではなくシマリスにとっては良いことでもあるのですが、飼育下で冬眠をすると命に危険が及ぶ可能性があるからです。
そこで寒くなってくると気を付けなければ行けないのが温度管理で、極端に暖かくしたり、寒くすることはしないで下さい。シマリスの体内サイクルが狂ってしまい、病気や寿命が縮まるなど本人にとっては大変な状況に成り兼ねないので気をつけましょう。
急激に寒くなることで冬眠してしまったからと急激に温めて覚醒させようとすると、心臓にかなりの負荷がかかり亡くなる可能性もあるからです。
冬眠は過酷な環境を生き抜く為の本能的な行動なので、しっかりとした知識を持って対応することが必要です。
この記事のポイント
- シマリス冬眠の特徴
- 飼育下でも冬眠は必要?
- 温度管理が大事
この記事を最後まで読むと『冬眠』してしまったシマリスの状態を知ることができ、飼育する上で気を付けなければいけないことがわかるようになります。飼っていたシマリスが前日まで元気だったのに、突然冷たくなって動かなくなったと思ったrらまずは「冬眠」を疑って下さい。
シマリスの「メイ」と「さつき」と一緒に「冬眠」の知っておきたい情報を順番に紹介して行きますね。
スクロールが面倒だなと言う方は、下の目次から知りたい項目をクリック(タップ)するとお目当てのページに飛んでいきます。
冬眠とは
冬眠とは冬になると食糧となる餌を取ることができないので、食料が取れる春まで消費エネルギーを抑えて生命を維持するための行動です。体温を下げ呼吸や心拍数も通常より極端に低下することが分かっています。
野生のシマリスが厳しい冬を乗り越えるための本能的な行動ではないでしょうか。
シマリス冬眠の特徴
厳し冬がやってきましたね。メイ先輩私はそろそろ冬眠を始めます。また春にお会いしましょう。
サツキさん気を付けて冬眠に入って下さい。私はご主人様がヒーターやホットカーペットなど用意してくれたのでのんびり過ごします。
気温が10度以下になるとシマリスは冬眠を始めますが、どのような特徴があるのか見て行きましょう。
冬眠のサイクル
シマリスの冬眠は数日から1ヶ月程度に1回覚醒し、排泄や秋に溜め込んだ食料を食べてまた冬眠に入ります。シマリスは冬眠前に沢山の食べ物を食べて脂肪を溜め込む動物とは異なり、定期的に食料を食べて栄養を補給する必要があります。
そのため秋に冬を越すための食料をせっせと巣に蓄えるので、神経質で攻撃的な「タイガー期」になるのです。頑張って蓄えた食料を定期的に起きて食べる事により、春になるまでに栄養不足で餓死しないで生きて行くことが出来るでしょう。
このシマリスの冬眠サイクルを「持続的冬眠」「中途覚醒」と呼ばれています。
持続的冬眠
持続的冬眠は、シマリス自身の体温を徐々にゆっくりと下げて低体温状態になり冬眠が始まります。低体温状態が持続するということで、「持続的冬眠」とされています。
個体差にも寄りますが「持続的冬眠」から「中途覚醒」の期間はまちまちで、数日から1週間の個体もいれば1ヶ月も冬眠したままの個体など様々です。
中途覚醒
中途覚醒は、低体温状態から体温を徐々に上げて行くことで通常の体温に戻ることを言います。体温が通常に戻るとシマリスは中途覚醒をして、ご飯を食べたり排泄をしたりと普段の動きをします。
通常の生活をある程度したら徐々に「持続的冬眠」に移行して行きます。シマリスは冬の間このサイクルを何度も繰り返して、春になるのを心待ちにしているのです。
体温
シマリスの普段の平均体温は38℃前後で、人間よりも少し高めと言えます。
冬眠したシマリスの体温は10℃以下になり5.6℃まで下がるので、体を触ると冷たく感じて死んでいるかのような状態になります。冷たくなっているが体が硬くなることはないので、硬直をしていなければ冬眠をしていると思って大丈夫でしょう。
「冬眠」しているときは5.6℃代を「覚醒」しているときは38℃前後を維持しているため、チャンネルを切り替えるように体内温度のスイッチを変えている状態です。
呼吸
冬眠中のシマリスは1分間に間に1〜5回程の呼吸回数で、ほとんどが無呼吸状態の持続となります。冬眠をしていると呼吸の仕方も浅いので、呼吸をしているか確認するのが困難ではないでしょうか。
本当に微かに動く程度なので、本当に冬眠しているのかわからない時は病院で診てもらうのも良いかもしれません。もう呼吸もしていないし、体が冷たいからといって土に埋めることは避けて下さいね。
まだ生きていたって事があるので、自己判断は避けておきたい所です。
冬眠場所
野生のシマリスは木の上にある穴の中や、地面に穴を掘って巣穴を作ります。地面の巣穴に関しては、深さ40〜50センチ・巣穴の全長は1〜3mにもなると言われています。
飼育下でも冬眠は必要?
秋になって周りの気温が下がって来てどんどん周りの温度が下がってくると、本能的にシマリスは冬眠をしてしまいます。
私はこれから冬眠をさせて頂こうと思っています。メイ先輩は普段通りに過ごされるんですか?
サツキさんそうですね!!私は冬も普段と変わらずに生活をする予定です。
野生のシマリスであれば冬眠をすることが普通ですが、飼育下でのシマリスにとっては少しリスクが高くなってしまいます。野生のシマリスであれば沢山の食事をしてエネルギーを蓄えて行くのですが、飼育下では食事量を決めて同じようなご飯を提供しています。
そのために冬眠に必要なエネルギーを蓄えることができずに冬眠してしまい、中途覚醒する際のエネルーギーが足りずに覚醒できずそのまま眠ったまま起きれなくなるのです。
普通であれば冬眠はシマリスにとって良いことなのですが、飼育下では覚醒ができず命を落とす危険性があるので冬眠を回避することが大事でしょう。
温度管理が大事
シマリスは10℃以下になると冬眠を始めてしまうので、室内温度は20〜25℃を目安に維持させることが肝心です。飼育下のシマリスであれば15℃以下になると冬眠をすると言われていることから、室温とケージ内の温度はしっかりと管理することが大事でしょう。
普段からエアコンやストーブなどを使用することが難しいという方は、ケージ内だけでも温めておける環境を作ることが大事です。ケージに保温材を貼り付け、ペットヒーターやホットパネル・カーペットなどを使用することが肝心です。
ペットヒーター
ケージ内に設置して暖めることで、冬眠をしないように予防することができます。気を付けなければ行けないのが、外気温が低ければケージ内を温めても温度が上昇しない可能性があります。
外気温を遮断するなどの対策をした上で使用することで効果が発揮されるでしょう。自宅不在時などでエアコンなど使用出来ない環境であれば必須のアイテムではないでしょうか。
電子サーモスタット+ペットヒーター60W2点保温セット
ペットヒーター60WとタイマーでスイッチをOFFにすることができる電子サーモスタットのセット商品です。ヒーターの点けっぱなしを防止するために、コントローラーで管理することができます。
セット価格なので単品で買うよりもお得でお買い求め頂けます。
アサヒペットヒーター60W
60Wの保温電球のペットヒーターになります。HOEI35角(ケージサイズ:370×415×440)以上のケージが推奨されており、電気代は1kw辺り約13円(契約電気会社の料金プランで変わってきます)となっています。
ペットヒーターとの違いは、ケージ内をほんのり暖めてくれる商品となります。
アサヒペットヒーター100W
100Wの保温電球のペットヒーターになります。HOEI35角(ケージサイズ:370×415×440)以上のケージが推奨されており、電気代は1kw辺り約22円(契約電気会社の料金プランで変わってきます)となっています。
アサヒ電子サーモスタット
春先や秋口などの温度の寒暖差対策に適したタイマー式のコントローラーです。寒暖差で温度が上がりすぎないようにするため、時間でスイッチがOFFにするアイテムです。
ホットヒーター
ベットの中やケージの床に置いて使用するペット用の床暖になります。寝床ではホットヒーターは大きすぎて入らない為、冬の間だけでも小さめのベットを用意しておくと良いかもしれません。
ペットヒーターと兼用して使うことで、寒さ対策に最適ではないでしょうか。
床ペットEX Sサイズ
リバーシブルで使用出来、表裏で温度が違うホットヒーターです。薄型設計で防水使用なので、ペットベットの中に入れても違和感なく使用が出来るアイテムです。
保温材
外気からの冷気を抑えるために、ケージの周りに保温材を付けて温度を保つ必要があります。保温材の効果で外気から冷気を抑えることで、ペットヒーターやホットヒーターなどと兼用すると効果が上がります。
アルミ保温シート
ケージの大きさによってもサイズは変わってくるのですが、2〜3枚ほどで周りを囲う事ができると思います。日中は日向ボッコも大事になるので、一部分開く程度でケージに貼り付けると良いでしょう。
保温効果と共に冷気を防ぐ効果もあるのでオススメするアイテムとなります。
まとめ
この記事ではシマリスの『冬眠』についてまとめてみました。
見出しテキスト
- 冬眠の特徴
- 冬眠は必要?
- 温度管理が大事
以上の項目毎に情報をまとめてきました。冬になるとシマリスは冬眠をする生き物であり、10℃以下になると本能的に冬眠をしてしまいます。
飼育科でのシマリスは十分なエネルギーを蓄えることができないため、冬眠から覚醒するときにエネルギー不足で起きることが出来なくなってしまいます。シマリスにとって冬眠はとてもいいことなのですが、なるべく冬眠をさせないようにすることが肝心です。
野生と同じ環境下や冬眠に対しての知識が豊富であれば、シマリスを冬眠させて本来の姿を再現してあげることは可能でしょう。できるだけ負担なく生活してもらうために、私たちができることはしっかりとサポートして行きたいものです。